2013年5月2日木曜日

最新の庁舎や新エネルギー先進地などを視察

 今回の視察は、市民クラブの川畑議員、辻議員とともに計4名で共同の調査を行いました。
 初日は、小松からの航空便が午後3時過ぎにしかないため、移動のみとなりました。
 
翌日の朝、那覇市役所を訪問。


【今年の1月に供用を開始したばかりの那覇市役所の新庁舎】
 
那覇市新庁舎建設事業について、担当の職員さんから事業のレクチャーを受けました。
 
 那覇市では手狭なうえに老朽化して危険だった旧庁舎を解体して、

その跡地に新庁舎を建設し、今年の1月から新しい庁舎で業務を開始。

 

 

新庁舎が供用されてから県内外から視察が絶えないといいいます。

那覇市新庁舎建設事業は、総事業費が約89億円という大事業ですが、


PFI方式を採用せず従来型の公共事業方式を採用しています。

その理由として、PFI方式を採用すると地元企業の参入が難しくなることや、

起債による低金利での資金調達と長期の償還期間により

世代間の負担の公平化が図られることを上げていました。

 

また実際の建設工事発注の際は、13の事業に分けて発注し、
 
すべての事業において地元企業が受注したとのことで、
 
地域経済の活性化にも寄与したようだ。

設計者選定にあたっては、
 
公平性が保てるのと、設計者選定後、
 
設計段階において発注者や市民の意見を盛り込むことが容易であることから
 
プロポーザル方式を採用し、
 
設計者選定のプレゼンテーションを市民に公開して実施したとのことでした。
 
これは、市民の理解を得やすい点で、参考となりました。

新庁舎は人や環境に優しい配慮が随所に見られました。
 
中でも建物の熱負荷を軽減する壁面緑化や
 
来庁者に分かりやすいサイン(案内・表示)などは、
 
坂井市役所の本庁舎や総合支所でも整備可能だと考えます。

今後の議会改革に対応して設計したという議場は何とも素晴らしいの一言

















多目的利用が可能な1階の市民ロビーは明るく開放的で、
 




 

 
待ち合わせに利用する市民の方もいらっしゃるとのこと。

坂井市では今すぐ新庁舎建設という話はありませんが、
 
今後の庁舎のあり方を考えていく上で大変参考になったほか、
 
市が計画する大規模な公共事業の発注手法や設計者選定を考えていく上でも
 
参考になった。
 


【米軍海兵隊普天間基地】

那覇市からうるま市に移動する途中、
 
宜野湾市にある米軍海兵隊普天間基地を嘉数高台展望台より見学。

 
まさにテレビなどの報道で見聞きする通りで、
 
私たちが見学している間も、米軍の軍用機が住宅街の真上を通って離着陸していました。
 
その爆音は想像以上であり、住民の安心・安全を確保するためにも、
 
普天間基地の固定化は絶対にあってはならないことを痛感した。
 

【うるま市立海の文化資料館】
 
午後、うるま市の海中道路の中央にある「海の文化資料館」を視察。

 
 
国内でも珍しい海の文化を中心とした資料を展示している資料館で、
 
沖縄伝統の山原船や木造船にまつわる資料を常設展示しています。
 
また年間を通して、市民による企画展や体験教室なども開催しているとのことだった。




館内には、市の無形文化財である船大工の越來治喜氏によって建造された
 
マーラン船(琉球の伝統的輸送船)の大型模型や
 
実際に使われていたサバニと呼ばれる小型漁船が展示されており、
 
海とともに生きた先人の知恵と暮らしを見ることができます。

歴史資料館として貴重な史料を保存展示するでけでなく、
 
学びや交流の施設としても活用しているうるま市の取り組みは、
 
三国龍翔館や丸岡歴史民俗資料館の運営を考える上で役立ったほか、
 
今後の坂井市の文化行政全般を考えていく上でも大変参考になった。
 
 
【糸満市の新エネルギー政策】


資源エネルギー庁が推進している次世代エネルギーパークに認定されている
 
糸満市庁舎と糸満市観光農園を視察しました。

 
 
まず最初に糸満市役所庁舎を訪問。
 
糸満市では、国道バイパス建設の道路法線上に位置していた旧庁舎が
 
移転を余儀なくされた際に、
 
省資源・省エネルギー型の対策が講じられ、
 
防災拠点としての機能を有する庁舎建設を基本理念の一つに取り入れました。


基本方針に基づいて、
 
市役所本庁舎の屋上と南面に合計2,536枚の太陽光発電パネルを設置し、
 
庁舎の必要電力の約12%をまかなっているとのことでした。


次に糸満市観光農園を訪れ担当の職員さんから現地でお話を伺いました。
 
糸満市観光農園は、農業の振興と地域活性化を図るために作られた施設で、
 
地元契約農家によってアセロラとパッションフルーツの栽培が行われ、
 
各種ワインの製造・販売も行っています。


 
敷地内に3基整備された風力発電設備を観光農園内の電力や照明などに
 
利用しているとのことですが、3基ある風車のうち1基が故障して停止していました。
 
 太陽光発電・風力発電とも、CO削減効果や一般家庭への太陽光発電の普及拡大、

新エネルギー施策による市の知名度アップなどの効果がある一方で、

現実問題として、国の助成措置があるにせよ、導入費用が高く、

かつメンテナンス費用も割高なため、費用対効果を追求するのは難しいようです。

「地球環境と調和したエネルギーの在り方に関する国民の理解の増進を図る」という

次世代エネルギーパーク本来の事業目的が市民に周知され、

環境に対する意識の共有が市民と図れるようになれば、

それだけでも設置した意義があるのかもしれない。

夕方、那覇空港から羽田空港経由で小松空港に戻る。

最高気温27℃の沖縄本島との気温差14は体に厳しいものがあった。





グリーンツーリズムの勉強会

 日本におけるグリーンツーリズムの提唱者である
 
東洋大学の青木辰司教授を招いて、
 
新政会と坂井市の竹田地区の方々とが合同での学習会を開催しました。
 
坂井市議会の他会派にも呼び掛けたところ、
 
市民クラブ・共産党議員団・公明党の各議員も呼応して、学習会参加してくれました。
 
坂井市の竹田地区は、坂井市の水源地でもあり、
 
豊かな自然がそのまま残されていますが、
 
地区の人口が減少し、地区の今後の在り方が懸念されています。
 
新政会では、竹田地区のポテンシャルの高さに注目していますから、
 
良い知恵があれば、議論を重ねて、政策として取り組むべきと訴えてきました。
 
それも、竹田地区の方々が主体となって取り組むことでもありますので、
 
今回青木教授の講義に竹田地区の方々も耳を傾けていただいたのです。
 
 



 
ちょうど竹田地区では、シダレザクラのイベントが開催中でもありましたので、
 
青木教授においでいただき、
 
竹田地区の風土や民俗性、地区民の気質などに触れていただいた上での
 
青木教授ならではの分析を交えての講義だったこともあり、
 
いろいろとアイデアにあふれた有意義な学習会でした。
 
翌日には、雄島祭りだったこともあり、三国方面を視察していただきました。