2013年1月18日金曜日

京都府綾部市里山交流センターを視察

平成24年11月12日

小学校の校舎利活用事例について調査研究するために、

京都府綾部市の里山交流センターへ出かけました。

調査参加者は、山田栄議員・橋本充雄議員・田中哲治議員・

上出純宏議員・古屋信二議員 の 計5名

   
坂井市竹田地区の竹田小学校中学校は現在休校となっていますが、

この施設を有効活用する方策は地域の振興計画のカギともなるために、

全国の各地で校舎を有効に活用している事例を調べてみると

「2012全国廃校活用セミナー(近畿地区)in京都」が開かれた

綾部市「里山ねっと・あやべ」が先進地として活動時実績を残しているということでした。
綾部市は、京都から北西へ80キロにある田園都市。

人口は平成24年7月末で36438人。当初予算は約155億円。

山に囲まれた中で、その自然環境を生かした政策として、

「水源の里」として水源地を守る条例を定めて、

また、里山の有効活用を打ち出して、

綾部市ならではのアイデンティティをアピールしています。

その政策として平成12年7月に

都市と農村の交流から定住に向けての体験事業や情報発信により

地域を活性化することを目的として設立されたのが「里山ねと・あやべ」です。

統合により廃校となった豊里西小学校の旧校舎を再活用して平成18年NPOとなっています。


 
 

2階建て校舎の活用としては、

2階の教室を宿泊部屋5室定員40名に改装。

1階には調理室や作業室、体育館は運動スペース、外運には竹炭窯やパン焼き窯を設置。

また、篤実者の寄付により後者に隣接して、現代的な付属研修施設を新築しています。

施設全体の正式名は「綾部市里山交流研修センター」。

それを「NPO法人里山ねっと・あやべ」が指定管理者となっています。

市役所の所管課は観光課。

運営予算は2400万円で、うち指定管理料は1300万円。人件費は1600万円スタッフ5人分。

事業内容は、「米つくり塾」「茶摘み・収穫体験」「里山そば塾」「石窯パン焼き体験」

「農家民泊」「田舎暮らし情報センター」「森林ボランティア活動」「竹炭焼き」

「シイタケ栽培」「門松づくり」など多彩に展開し、

そのスキルアップを図るために開講されているのが

「里山交流大学」(平成19年から6年目)です。

全国から様々な知恵者を招いて研鑽を積む場としています。

講師謝礼は5万円程度と交通費。予算は100万円。

窓口には京都大学の教授がなっており、京都府には大学が多いことから、

京都大学のみならず、多くの大学と連携して事業の推進を図っています。
今回の視察を通じて、

交通の便の非常に悪いところでも全国から人集めを行い、

実際に定住している人が10数人いるということは、

交通アクセスや市街地と近距離の竹田地区ならば、

もっともっと成果をあげられると思いました。

坂井市の竹田地区の活性化のために、

先進地に事例を積極的に学習して、

竹田地区の振興計画の核として竹田小学校の改修利活用に直ちに着手すべきと考えます。

B-1グランプリの会場へ

平成24年10月20日(土)

福岡県北九州市で開かれているB-1グランプリの現地の動向 を知るために


上出純宏議員と古屋信二議員が に会場へ向かいました。 

その前日に総務教育常任委員会の東京横浜方面の行政視察に出かけていましたので、

帰途に分かれて、午後9時過ぎに博多駅近辺の宿泊地に入りました。

坂井市では、商工会青年部が主体となって「越前坂井あなたの蕎麦で辛味隊」が結成され、

御当地グルメ「越前坂井辛味蕎麦」を売り出し中です。

それは、御当地グルメの情報発信力と影響力の大きさが、

地域経済の活性化につながっているためです。

今回は、B-1グランプリの本大会が北九州市で開かれるということで、

その現場を実際に目で見て確認し、

今後の坂井市の取組の参考にしたいと考えての調査視察でした。

B-1グランプリ出店者や全国からの参加者によって北九州市内のホテルは満席で

北九州には泊まれなかったのです。既に熱気を感じました。


【10月20日】


午前8時ホテル出発。博多と小倉は、福井と金沢よりやや遠いくらいなんですね。

もっと近いのかと思いました。

午前10時北九州市勝山公園に到着。立派な公園です。

北九州市は政令指定都市だけに、さすがにと市整備の規模が大きい。 


ここで、坂井市から有志参加した

商工会青年部『越前坂井あなたの蕎麦で辛味隊』一行と合流。
開場時間は午前10時ということなので、その時間に合わせて会場入りしましたが、

開場待ちのお客様で既に大賑わいで列ができていました。

さすがに本大会だけのことはあり、

その後も時間が経つと共に、入場者はものすごいことになり、

結果的に土曜日曜の二日間で61万人の動員だそうです。

会場スタッフにヒヤリングをしてみると、

市内の金融機関の職員は全員ボランティアに出動だそうです。

ほかにも大学生などがボランティアに参加してました。

この本大会は、人出がはんぱではないので、

事故の無いように、トラブルが起こっても減災にとどまるように、

かなりシミュレーションされたようです。

地域全体のバックアップがこの大会を成功させる原動力となっているのは

一目でわかりました。

さて、坂井市ではこの本選はできるでしょうか。たぶんできません。

というのは、この本大会は交通アクセスがいいところで、

誰もがわかりやすく、商業に潤いがもたらせる事が開催条件にあるようです。

坂井市は交通アクセスの良いところに大きな広場がありません。

北九州市の勝山公園は大会場ですから本大会が開けてます。

でも本大会ではなく、中部大会とか地方大会は開かれそうです。

なんとか、「越前坂井辛味蕎麦」をご当地グルメとして売り出し、

脚光を浴びるような方策を行政支援として検討すべきだと思いました。

要は、地域が価値観を同じにしてボランティアしたくなるほどの

志の高いイベントにすることが肝心と考えました。

高知市須崎市、丸亀市を視察

平成24年7月2日(月)3日(火)4日(水)の3日間で

四国方面の視察を行いました。

調査目的は次の通りです。


 高知県高知市:①防災行政について


             ②土佐山百年構想

             ③高知街ら・ら・ら音楽祭


 高知県須崎市: クリーンエネルギーのまちづくりについて


 香川県丸亀市:①給食の地産地消について

             ②骨付き鳥のブランド戦略について

             
調査参加者: 山本洋次、山田 栄、木村 強、広瀬潤一、橋本充雄、伊藤聖一

         田中哲治、上出純宏、古屋信二  計 9名 



【高知市】


高知市は、平成17年に土佐山村、平成20年には春野町と合併し、「森・里・海と人の輪 自由と創造の共生都市」を標榜したまちづくりを目指している。平成23年4月1日で 339,323人   議員数 34人。平成22年度一般会計予算1425億8800万円
さて、最初に、防災行政について調査を行いました。



高知市では、「防災人づくり塾」を企画運営して、大地震や水害などの大規模災害に備えて、自主防災組織の活動強化のために、地域の防災力幸寿に貢献できる「災害に強い人」の育成を図るものです。

22年度に全8回の講座、24年度から前期後期に分けて全6回講座を催し、23年度までで964人が修了、防災リーダー台帳に登録しました。受講料は無料。

 今後は修了した人たちのさらなるスキルアップをサポートしたいそうです。



 坂井市ではまだ、自主防災組織の組織率に目を向けている程度ですが、防災リーダーの育成は町づくりのリーダー育成にもなるので、是非検討に値すると思いました。



 次には「土佐山百年構想」について調査しました。

 平成17年に合併した土佐山村は平成24年4月1日時点で人口1044人。約35年後には人口ゼロとなりかねないうえに、高知市の水源地でもあり放置することで高知市の自然環境生活環境に大きな影響を及ぼすことから計画された。

基本理念は“子供から大人まで地域住民から県内外の交流市民に至るまで鏡川源流域の豊かな自然環境の中で学びあい、成長しながら様々な知恵や人的ネットワークを地域に還流させ、新たな事業やソーシャルサービスを興し、持続可能な地域にすること目指す”というものです。

具体的には「まるごと有機プロジェクト」として財団法人夢産地とさやま開発公社を平成23年5月に立ち上げて、BMW技術による堆肥の供給や自社農場による有機生姜の生産、農家サポート事業、有機学びの場・プラットフォーム創出事業、直販所BAL土佐山などでの販売促進事業など、「交流・定住人口拡大プロジェクト」としては、「土佐山アカデミー」を立ち上げて外部からの受講生を受け入れを行っています。

坂井市においても竹田地区がよく似た環境にあり、大いに参考にしたいものです。



最後に、「高知街ら・ら・ら音楽祭について」の調査を行いました。

この音楽祭は中心市街地を音楽ステージにした野外音楽祭。平成14年に第1回が催されて、現在11回を数えます。当初は、国体歓迎イベントの、ひとり一役運動の一環として開催されたものを、市民の自主的な活動によって運営が継続されました。毎年、9月に出演者を公募して開催。音量の問題は各店舗の理解を得ているそうです。資金約300万円はすべて協賛金と寄付金で賄っています。ただし、公募の受付などは市文化振興事業団が窓口になっています。今では秋の恒例行事として定着。

市民が主役の理想的なイベントであり市街地の活性化に役立っているのはうらやましい。坂井市ならば「帯のまち流し」がそれに当たるのかも。やはり、文化活動の活発化は、坂井市に勢いをつけるものです。



【須崎市】



 高知市の西方37キロにある港湾都市。人口は平成24年3月末で24040人平成24年度の当初予算は118億3千万円。議員数は16人。



 須崎市では太陽の出ている時間が長いことから「クリーンエネルギーのまちづくり」を標榜しており、クリーンセンター横浪太陽光発電事業について調査を行いました。

 産業経済省、環境省の再生可能エネルギー高度導入CO2削減モデル地域計画に認定されて平成17年に取り組んだそうです。発電容量は300Kw、1620枚のモジュールパネル。

 全国的にも先進なので、開設当時と現在を比較した話を聞けて、今から取り組む坂井市にとって大変勉強になりました。

 

【丸亀市】



 丸亀市は海上交通の要衝であり金刀比羅宮お参道口として発展。平成17年に丸亀巣に綾歌町と飯山町が合併して、平成24年4月1日の人口が110568人、平成24年度当初予算約400億円。議員数は27人。丸亀城がシンボルとしてあり、競艇場があるので坂井市とは関連があります。



 丸亀市では、まず、給食の地産地消について調査しました。

 旧飯山町が以前から地場産物を活用した学校給食のあり方に熱心で、その熱を引き継いで、積極的な学校給食事業を展開しています。地域の産業や文化に興味を持たせたり、農業従事者へ感謝の念を抱かせたり、顔が見えることで安全性を高めたりと、地域の生産者と給食センターや学校が結びつくことで、多くのメリットがあります。学校給食週間には、生産者を各学校へ招き、生産者の立場からの講演を行っています。また、月に1回地産の会会員30人と給食センターは会議を持って、食材の供給について相互連携を図っています。それでも、地場産物の占める割合は33%強。これは、坂井市でもやる気になればできることだと思います。またアレルギー対策のため、マニュアルづくりも進んでいます。



 次に丸亀名物骨付き鳥ブランド化プロジェクトについて調査しました。

 他地域との差別化を図り、市場において情報発信力や競争力での優位性を持ち、地域住民の誇りと自信を高めるにとどまらず、旅行者や消費者等に共感、愛着、満足度をもたらすことがブランド化というものであるとのこと。これは納得です。

 まずは市民間での価値観の共有、次に地域内外から評価され選ばれる、そこまでいけば。持続可能な地域経済の活性化に結び付くそうです。要は自立経済を目指さなければいけないということ。

 丸亀にはうどんが御当地グルメとして知られていますが、他地域のお有ることから骨付き鳥に目がつけられた。その為に広報戦略に力を入れました。骨付き鳥専門のフリーペーパーを3万部発行し内外に散らしました。もちろん、フェイスブックやブログ、YOUTUBEなどは連動。官と民との協力も図ったそうです。今後は継続的にPRに努めたいとか。

 坂井市もコシヒカリの発祥地であることから、米のブランド化を実現したいと思いました。